Assassins

倉本や巽のような経験豊富な刑事にも解せないその事件から数ヶ月後。

赤坂の、とある高級料亭の前。

一台の黒塗りの高級車が停まっている。

料亭から出てきたのは、数人のSPに厳重に警護された一人の老人。

『昭和の怪物』、金丸 信介だ。

養子である天魁星ら率いる百八星が全滅し、小野寺が殺害されたという報を聞いても、彼は何食わぬ顔をして政財界の黒幕として君臨し続けている。

彼があの事件に一枚噛んでいたのは明白だというのに、倉本や巽でさえ、彼を逮捕する事は出来ない。

警察が彼を逮捕するという事は、国家そのものに逆らう事と同義だ。

国家権力を恐れる倉本や巽ではない。

しかし警察という機構そのものが、倉本と巽を監視している。

国家の悪を裁く警察が、巨悪である金丸を恐れて動けない。

情けないが、これが今の日本の現実だった。