「お前達に雪村の血は、過ぎた力だったようだな」

然したる抵抗もなく、アイスピックが天罡星の首筋に突き刺さる。

その瞬間、全てのスイッチが切れた。

悲鳴もなく天罡星は倒れ、そのまま二度と動かない。

天罡星を殺したら、次は天魁星。

ナイフで刺されて呻いている彼を痛みから解放するように、亮二は蟀谷にアイスピックを突き立てた。

気負いも慈悲の心もない。

ただ淡々と、手慣れた作業のように天魁星にトドメを刺した。

…最後の二人を殺害。

これで、百八星は亮二の手によって全滅させられた。

亮二抹殺の為に送り込まれた東アジア最大の秘密結社・百八星は、一介の暗殺者によって壊滅させられたのである。