亮二の言葉に、伊庭は静かに頷く。

そう言うのならば。

一時の主君とはいえ、亮二が働きを以って応えろと言うのならば。

伊庭は受け取った刀を背中に背負う。

斬ろう、幾らでも。

貫こう、何人でも。

亮二と松岡の前に立ちはだかり、彼らの復讐の邪魔をする輩が現れるのならば、躊躇なく殺してみせよう。

修羅となって、悪鬼羅刹となって、立ち塞がる刺客を残らず微塵に切り刻んでやろう。

それが亮二の意思ならば。

それが与えられた依頼ならば。

契約と義務に基づき、果たしてみせよう。