Assassins

そんな忌み嫌われた暗殺者である伊庭が、都合の為とはいえ、こんな施しを受けた事はない。

嘗ての敵だから何だ。

契約上だけの関係だから何だ。

伊庭の為に。

伊庭の為だけに。

こんな銘刀を与えてくれたのだぞ。

土下座くらい幾らでもしよう。

真っ先に前に出て命を捨てろと言うなら捨てよう。

どうせ端から使い捨ての暗殺者だ。

こんな命など惜しくはない。

契約の間だけは、亮二や松岡が伊庭の主君。

ならば二人の為に、この命を捨てよう。

刀一本の施しの為に命を捨てられる。

伊庭はそんな暗殺者だった。