とあるパーキングエリア。

都内方面へと向かう長距離トラックが走り出す。

運転手は、このパーキングエリアで食事なり仮眠なり用を足すなり、用事を済ませたのだろう。

再びアクセルを踏み、荷物を積んだトラックを都内へと走らせ始める。

そのトラックの荷台に。

「…これでしばらく楽できるな」

亮二、松岡、伊庭の三人は紛れ込んでいた。

徒歩での移動は、すぐに追っ手に追いつかれてしまう。

「まさか百八星の連中も、人の多い都内へと、しかもトラックを利用して移動しているとは思っていねぇだろうよ」

ゴロリと横になる松岡。

「どうですかね…奴らはあらゆる手段を講じて俺達を追跡してくる…あまり安心しない方がいいと思いますけどね…」

「……」

亮二、そして黙したままの伊庭は、同意見のようだった。