伊庭もまた、亮二達と同じく百八星に狙われる事となった。

亮二達と伊庭にとって、百八星は共通の敵となった。

共闘すれば、有利に働くのは明白。

しかしお互いに、それは切り出さない。

暗殺者の暗黙の了解なのだ。

ならば。

それが『命令』ならばどうか。

「「!」」

樹海に響く電子音。

鳴ったのは、亮二と松岡が所持するスマホだった。

メールが着信し、二人はスマホを確認する。

同じ差出人、同じ文面。

メールにはこうあった。

『伊庭 瑛士と契約し、秘密結社・百八星壊滅まで共闘せよ』