Assassins

東京・赤坂。

かつて多くの大名屋敷や旗本屋敷が存在した高台の地域は官吏や軍人、ブルジョワ家庭から成る都心部有数の邸宅街へと発展。

それらの地域以外は庶民の住宅街、個人商店、高級料亭、旅館などが密生している。

そんな赤坂の、とある高級料亭の前。

一台の黒塗りの高級車が停まっている。

料亭から出てきたのは、数人のSPに厳重に警護された一人の老人。

側近の男に車椅子を押され、既に足腰も弱っていそうだが、その眼光は鷹の目のように鋭く、見る者に威圧感と畏怖を与える。

女将をはじめとして、料理長から下っ端に至るまで、料亭の全ての従業員が総出で見送りに来ている。

これ程のVIP扱いは、赤坂の料亭でもなかなか見られるものではない。

このヨボヨボの老人がどれ程の大物なのかを物語っていた。