「亮ちゃん」

懐かしさ、そして信頼できる人間に出逢えた安心感からか。

亮二に抱きつこうとする夢追子。

しかし。

「っ?」

亮二はそれを押し留め、拒否した。

夢追子が穢れてしまったからではない。

寧ろ穢れたのはこの自分。

数多の人間を殺し、血と腐臭で醜く汚れきったこの俺…。