「口上の長ぇ割に歯応えのねぇ…」

首をゴキゴキ鳴らしながら、松岡は振り向く。

立っているのは亮二、倉本と巽、そして伊庭…。

「あと三人か。三人もいりゃあ、一人くらいは骨のある奴がいるだろ」

不敵な笑みを浮かべる松岡。

「……」

巽がその挑発に乗ろうとするのを、倉本が即座に止める。

逆に。

「!!」

伊庭は隙を突いてこの場から離脱した。

敵が多過ぎる。

目的の亮二を仕留めるには、場が悪すぎるという事か。