イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)


しかも隣には、先生が寄り添って写っていた。
幸せそうに微笑みながら

先生は、こんな風に笑うんだ?

奥さんは、結んだ髪を横にたらし
優しく、上品な雰囲気の女性だった。

この人が先生が選んだ人で睦月君の母親。

敵わない。

こんなに美人で上品な女性が選ばれるのは、当然。
そして睦月君の…。

ズキッと胸が痛んだ。
私は、こんな人に敵わないと思った。

しゅんと落ち込んでいるとツンツンと服の裾を
引っ張ってくる睦月君。

「睦月君……?」

すると手を広げてきた。

最初は、何をして欲しいのか分からなかったけど
もしかして抱っこして欲しいとか?

「もしかして、抱っこして欲しいのかな?」

そう言うと睦月君は、コクリと頷いた。

また、手を伸ばしてきた。
早くと言われてるように感じた。

まさか、睦月君に抱っこを
ねだわれるとは、思わなかったけど嬉しかった。

よいしょっと抱き上げると
ムギュッとくっついてきた。

もしかして、励ましてくれようとしているの?

私もギュッと強く抱き締め返した。

しばらくして
抱っこしたまま部屋から出ると
先生も部屋から出てきた。

「あ、先生…」

奥さんの事を思い出し
また、ズキッと胸が痛みだした。

すると睦月君は、先生にも手を伸ばしてきた。

「うん?なんだ…俺にも抱っこして欲しいのか?」

先生は、ひょいと私から睦月君を抱き上げた。

ムギュッと抱き付いていた。

(あ、行っちゃった……。)

何だか手が離れると寂しくなる。
先生は、睦月君の背中をポンポンとあやしながら