「ふ~ん。そうなのか?」
「……。」
睦月君は、コクリと頷いた。
そして黙ったまま園内に入って行く。
「睦月君?」
どうしたのだろうか?
「カバンと制服を取りに行ったんだよ…アイツ。
ねぇ、おばちゃん。
もしかして河合おじちゃんの代わりの人?」
男の子がそう尋ねてきた。
おばちゃんは、地味に傷つくけど
「えぇ、そうよ。
河合おじちゃんは、私の会社の先輩だから」
「睦月君と仲いいのね。
えっと…お名前は?」
「僕は、金本拓馬(かねもと たくま)
睦月の親友…あ、おばちゃん。
睦月。アイツ無口で大人しいけど
面白くていい奴だからおばちゃん泣かすなよ?」
その子に指摘される。
おばちゃん連呼に幼稚園児の子に指摘されてしまった。
何だかちょっと…いや、かなり傷つく。
ちょっと生意気な男の子は、
金本拓馬君というらしい。
「う、うん…」
返事をするとしばらくしてから
睦月君が戻ってきた。
拓馬君の言った通り
カバンと制服を取りに行っていたようだ。



