白川さんは、いつの間にか居なくなっていた。
私は、睦月君と食事を楽しんだ後
部屋に戻った。
しかしお留守番は、いいが
肝心な着替えがないし
今、着ている服も昨日のまま
それにまた、泊めてもらえるとしても
このままでは……。
やはり一旦帰って荷物を取りに行こう。
化粧もお直し程度しか出来ないし
「睦月君。ちょっとお姉ちゃん家に行くけど
一緒に来る?」
そう尋ねるとコクリと頷いてきた。
お留守番と言われたのに
破るのは、申し訳がないが仕方がないわよね。
私は、部屋のカードキーをフロントに預け
睦月君を連れて自分の住んでいる
アパートに向かった。
アパートの前には、数人の報道陣が居た。
どうしよう…これだと中に入れないわ!?
隠れるが戸惑ってしまう。
その時、後ろからポンと叩かれた。
ビクッ!!
「キャアッ!?」
「しー静かに」
慌てて背後から口を抑えたのは、
岩神さんだった。
えぇっ!?
何でこんな所に岩神さんが居るの?
驚きながら見ていたら手を離し
「朝電話しても出ないから
出版社に聞いて直接会いに来たってお前。
こんな所で何やってんだよ?」
「あの…報道陣が居まして…中に入れなくて」
この前のパーティーの事もあり気まずい。
どうしよう。
「そうなのか?
なら俺が手伝っ…痛っ!!」
突然痛がる岩神さん。
まさか…!?
慌てて下を見ると睦月君が、
岩神さんの足を踏みつけていた。
「睦月君!?」



