「あぁ、正体を世間に知られた以上
隠す必要が無くなったしな。
サイン会ぐらいなら構わん」
「は、はい。なら、早速
編集長に報告を…あ、それでしたら
雑誌の撮影などもいかがでしょうか?」
私は、思い出したかのように言った。
「あっ?」
ビクッ!!
低い声で睨まれたため身体が
ビクッと震え上がった。
「す、すみません。失言でした」
「だから、いちいち謝るなって…。
何でそこに取材とかになるんだよ?」
「あ、いえ…先生の事を最近
知った人のためにも雑誌やテレビ出演をした方が
詳しく分かって頂けるかと思いまして。
私も先生にお会いして
もっと…先生の事を好きになりましたから」
あっ…!!
好きって言葉に身体中が熱くなる。
「も、もちろん先生の作品がですよ!?」
慌てて言い訳する。
「…何、顔を赤くしてんだよ?
テレビ出演ねぇ…」
徐に考え込む先生。
すると食べ終わった睦月君が先生の所に行く。
ジッと睦月君を見ると頭を撫でながらボソッと
「仕方がねぇーか。コイツのためにも」と呟いた。
えっ?今なんて…?
「小野木。その辺は、お前に任せる。
テレビ出演は、いいがバラエティーは、
やめろよ?
あくまでもインタビューだけにしろ」
先生は、そう言ってきた。
「分かりました」
私は、嬉しそうに返事した。
そして編集長に報告して電話を切ると
すぐに梨子から電話があった。
どうしたのだろうか?
私は、電話に出てみると驚くことを言われた。



