イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)


ガサガサと封筒の中をチェックしながら

「上がっていけよ。お茶でも出すから」

そう言ってくれた。

「いえ。これを渡しに来ただけですので…」

「まぁまぁ、そう言うなって。
入った、入った」

そう言いながら強引に部屋に押し込まれた。

ちょっと…と思ったが
拒む事が出来なかった。

部屋は、私と同じぐらいの間取りだが
インテリアが男性らしい。

少し散らかっているが……。

「悪い。散らかっているけど
適当に座って
あ、紅茶でいいか?」

「は、はい。おかまいなく…」

早く飲んで帰ろう。
何だか落ち着かない。

そわそわしながら辺りを見る。

これが、男性の部屋か…。

先生のご自宅は、最初の方は、
緊張したけど落ち着いた雰囲気があった。

睦月君が居たから
ここまで緊張しなかったのかも知れない。

フッとデスクに目が行くと
ノートパソコンがあった。

これで新作の小説を書くのかしら?

ジッと見ていたら岩神さんが

「お待たせ。なぁ、それより
蓮見先生と話どうなったんだよ?
やっぱり担当外されたのか?」

(うっ……)

今、あまりその話題に触れて欲しくない。

しゅんと落ち込んでいたら
異変に気づいた岩神さんは、謝ってきた。

「あ、悪い。落ち込ませるつもりは、
無かったのだけど…」

「いいえ…大丈夫です。
もう諦めましたから」

ニコッと微笑んで見せる。

嘘っ……未だに諦め切れず落ち込んでいるくせに