イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)


ハァッ…恥をかいちゃった。

相変わらずのドジに
自分自身に呆れながら岩神さんの自宅に向かった。

教えてもらった住所に行くと
私の住んでいるアパートに似た造りになっていた。

蓮見先生宅と違う。
だが、よく考えてみたら当然か。

蓮見先生は、大人気のベストセラー作家。

ちなみに岩神さんは、才能ある作家だけど
まだ受賞したばかりだから
収入が違い過ぎて当然よね。

私は、階段を上がり
教えてもらった部屋まで行く。

205号室。
岩神…ここで間違いないわね。

何だか変に緊張してしまう。

恐る恐る…チャイムを鳴らした。

ピンポーン。

しかし、誰も出ない。

あれ?
気づかなかったのかしら?

もう一度チャイムを鳴らしてみる。
しかし、やはり出ない。

何で…?

何回も連続でチャイムを鳴らしてみた。
すると岩神さんは、

「うるせー!!」と怒鳴りながら
ドアを開けてきた。

「キャアッ!?す、すみません」

驚いたが慌てて頭を下げた。

び、びっくりした…。

「…ってあれ?
何でお前が居るんだ!?」

「あ、あの…この契約書を届けに来たんですけど」

ビクビクしながら
契約書が入った封筒を差し出した。

「あぁ、それでか。悪い悪い。
サンキュー」

苦笑いしながら封筒を受け取ってくれた。