岩神さんは、私と同じミルクティーを注文する。
「それで、俺の担当になるって
正式に決めてくれたんだろ?」
彼は、突然そんな事を言ってきた。
えっ?
「あ、いえ…まだ正式に決断を出した訳では…」
「えっ?でも、こうやって打ち合わせとして
会ってくれるって事は、そういう事だろ?」
いや、それは…あなたが強引に来ると言うからで
困ったと思いながら岩神さんを見る。
やや強引な所がある彼。
若いから勢いがあるのだろう。
「私は…」
私は、蓮見先生の担当編集者だからと
言いたかった。
だが、担当を外される。
もうそれを言う資格なんて私にはない。
「もし…私が蓮見先生の担当だからという理由で
興味をお持ちでしたら、無駄ですよ。
私…担当を外されましたから」
「……どういう意味だ!?」
驚いた表情で私を見る岩神さん。
驚くのも無理はない。
使えない私なのだから……。
ギュッと自分の手を握り締める。
「先生を怒らしちゃって…でも、その内に
こうなるって分かっていたんです。
本当に私って、ドジで失敗ばかりして
先生を困らしてばかりで情けなくて……。
だから…私を担当にしたら」
自分を担当したら迷惑をかけてしまう。
だが、岩神さんは
「はぁっ?そんなんで
君を担当から外したのかよ?
あの先生…」
えっ?
思いがけない言葉に驚いて顔を見上げた。
するとため息を吐きながら
「あんたのドジが原因とか
そんなの初日で分かるじゃん。
俺だって、初めて見てすぐにあんたドジだなって
分かったぜ?」
キッパリと言い切られてしまう。



