「……そうですね」
私もさすがに驚く食欲だった。
「お前は、無理して食べるな。
残ったのなら、詰めてやるから
明日の朝にでも食え」
先生は、そう言ってくれた。
「あ、ありがとうございます」
まさかの言葉に驚くも嬉しくなる。
やった…先生のハンバーグが
また、食べられる。
結局ハンバーグは、ほとんど残した。
それ以外にも…申し訳ない気持ちになる。
そして帰り際に
「ほら、残りと他にも詰めてやったから
朝めし分にはなるだろう。持って帰れ」
そう言いながら小さな紙袋を渡してくれた。
「あ、ありがとうございます」
申し訳なさそうにお礼を言い受け取る。
だけど心の中は、嬉しくて仕方がない。
先生のお弁当だ。
「じゃあ、失礼致します。おやすみなさい。
睦月君おやすみ」
頭を下げつつ睦月君に笑顔を向けると
「おやすみなさい」
先生の足元で手を振ってくれた。
手の振り方も可愛いな。
そして私は、先生の自宅を後にする。
夜道を歩くけど、人通りの多い場所を
選んでいるから怖くなかった。
それよりも持っている紙袋が気になって仕方がない。
早く帰って開けたい。
まだ受賞パーティーがあるのに…気持ちは、
こっちに行ってしまっている。
現金だな…自分。
そう思いながら足を急がせた。
自分のアパートに帰るとカバンを置いて
紙袋の中を取り出した。
タッパー1個と弁当箱。
タッパー方は、新しくサラダが入っていた。
弁当箱の方は、残りのハンバーグや煮物以外に
玉子焼きやたこさんウィンナーなどが入っていた。



