先生は、ハンバーグをフライパンで
焼いている所だった。
「うん?なんだ睦月…起きたのか」
先生がそう言うとコクリと頷いた。
椅子を持って来ようとするので
「睦月。もうすぐ焼き終わるから席に着いていろ。
見るのは、また今度だ」と言い聞かしていた。
睦月君は、諦め自分の席に行き座った。
私は、座るだけでは申し訳ないので
出来た料理を運ぶ事にした。
全部並べ終わると夕食にした。
先生の作ったハンバーグは、
お店に出してもおかしくないぐらい
見た目も味も美味しかった。
中身は、肉汁が出てジューシーで
ただ…パンケーキを食べた後ではなかったら
もっと美味しかっただろう。
苦しい……。
先生は、食べていないので
綺麗な姿勢で食べている。
睦月君は、平然とした表情で
黙々とハンバーグを食べているし
大人でも、かなりのボリュームだったのに
よくあんな小さい身体に入るわよね?
「睦月君…パンケーキ食べた後なのに
お腹平気なの?苦しくない?」
そう尋ねると首を横に振ってきた。
平気らしい…。
そういえば、かなりの甘党で大食いだったわね。
母親似で…。
すると先生は、私に
「なんだ?お前…苦しくて食べられないのか?」
そう尋ねてきた。
「あっ…は、はい。
あ、いえ…あの…すみません」
せっかく作ってもらったのに申し訳ない。
「別に謝らなくでもいい。
むしろあんな甘ったるい物を食べて
平気な方が驚きだ。ったく…コイツの胃袋は、
どういう構造になってんだ?」
呆れながら睦月君の口のまわりについている
ご飯粒を取ってあげていた。



