イクメン作家と恋心。初期版。(修正済み&205ページ挿し絵有り)


「くだらん。度胸がありそうな奴だと
認めるが話にならん。
俺に勝とうと思うだけ時間の無駄だ」

先生も強気の口調で言ってきた。

「ですが…」

本来なら険悪になる前に避けた方いいのだろうけど
パーティーに出席してもらうためには、
引く訳にはいかない。

どうしたら…。

あ、そうだ。
岩神さんの小説を持っているわ!

「あの…岩神さんの小説は、本当に面白いです。
先生も読んでみて下さい」

慌ててカバンから
岩神さんの小説を取り差し出した。

先生は、その小説を受け取りながら眉を寄せる。

「……お前…俺のファンではなかったのか?
何でライバル発言した奴の小説を
手にしているんだ?」

あっ!?…しまった。

そうだ。これでは、
ライバルに乗り換えたみたいではないか

「ち、違います。そんなつもりでは
私は、ただライバルの事を知って欲しくて」

必死に言おうとするが、言い訳にもならない。

うぅ…変な誤解をされちゃう。

そうしたらおでこにデコピンされた。

い、痛い……。

「まったくお前は、
余計なお節介するな。いいな?」

そう言ってキッチンに行ってしまった。

だが手には、岩神さんの小説を持ったままだ。
と言う事は、読んでくれる気になったのだろうか?

もしそうなら…何だか嬉しくなる。

「あの…何を作っているのですか?」

「…ハンバーグ」