次の日。

朝に弱い私は、いつも恵を待たせてしまう。
「おはよ…ごめん。待たせて」

「いつものことだから、慣れたよ」

ふぁ…と欠伸をする私に笑い掛ける恵。

「でも、申し訳ないよ」

「大丈夫ー。いつも、結美待ってる間に宿題終わってるから」

「あ…そう…」

なんて子だ。呆れて言葉も出ないよ。

「まぁ、それなら心置無く寝坊できるね」
「だからって遅れすぎないでよねー」

「わかってるって。恵の宿題する時間が無くなるように頑張るよ」

「それは勘弁して~!」

まだ少し寝惚けてる私をバシバシ叩く恵。
「もー、痛いよ~、わかったわかった。ほどよく遅れ……っ痛っ」

ドンっと誰かにぶつかった。

「ごめんなさいっ…!大丈夫ですか!?」
「あぁ…こっちこそ悪い…」

それだけ言うと彼は立ち去っていった。

ぶつかった相手は、同い年ぐらいの男子。
あー、今日は何と運の悪い日…朝から人とぶつかるなんて…

ぼーっと考えてると、恵に話しかけられた
「ねぇ、さっきのとこ…」

「ん?どした?」

「いや…星見橋渡り終えたとこだったよ?」

「え…?」


えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?