一途な彼と不器用彼女①




「あ、あのありがとうございます。」


そういうと3人組の王覇の下っ端君はペコリと礼をした。


蒼依「お前ら大丈夫か?」


「俺は大丈夫ですけど他の奴等は...。」


まぁさっきまでお前話せてたしな。


とりあえず今気を失っているのは2人。


さすがに2人いっぺんに運ぶ事は無理だ。


だから


蒼依「お前らの幹部に迎えにきてもらえよ。
あと3人とも病院にいけ。じゃあな。」


「あ、さっきあなたが敵と喧嘩してた時に連絡しました!
あの!最後にいいですか?
名前を伺っても...?」


あ、名前...。


あの名前を名乗るから...。


蒼依「俺は...黒蝶だ。」


黒蝶...それはまだあいつが生きてたとき2人で活動してた名前。


あいつが白蝶で俺は黒蝶。


まぁ黒蝶と白蝶が俺とあいつって言うことは俺とあいつの秘密だけどな。


「っ!?そうですか...。
ありがとうございます!黒蝶さん!」


蒼依「当たり前の事をしたまでた。
あ、最後に...。
最近闇討ちになってきているのか?
それとも今日お前らがはじめてなのか?」


これだけは聞かなければならない。


最近闇討ちにあってきているならあいつは私の居場所を知ってる。


今日たまたま狙われたのなら偶然にすぎないが。


「いや、俺らの姫ができてから闇討ちにあってて。」


やっぱり...。


あいつは俺の存在を知ってたか。


ふ...情報が早いな。


蒼依「そうか。
とりあえずこれから5人以上で行動しろよ。
少なかったらまた狙われるかもしんねーからな。じゃあな。」


「はい!今日は本当にありがとうございます!」


俺はこの場から離れようとした。


その時...


ビュー!


パサッ...。


「えっ...。
黒蝶さんって...。」


やってしまった...。


今日はウィッグ被ってきてない。


まさかこうなるとは思わなかったんだ。


まぁ、ばれたらしょうがないよね。


蒼依「ごめん、黒蝶って私なんだ。
スパイとかじゃないけど。」


「大丈夫ですよ!
俺スパイとか疑ってませんから!
俺愁吏(Syuri)って言います!」


蒼依「ありがと愁吏。
私が黒蝶って事陸たちには黙ってくれない?
あいつを倒さないとダメだから。
それに陸たちが関わったら危ないの。
だからおねがい、陸たちには内緒にしてください。」


ばれたならしょうがない。


そう思って私は愁吏に頭を下げた。


すると愁吏は慌てて、


愁吏「頭あげてください!
蒼依さんにもいろいろ事情があるんですよね?
なら俺総長たちに黙ってます!
だから蒼依さんも気を付けてください」


そういいながら微笑んだ。


ごめん、私のせいで愁吏が怪我しているんだもの。


でも今だけは愁吏の優しさを受け取ってもいいよね?


蒼依「ありがと愁吏。
あとごめん。
じゃあ私は帰るね。
陸たちと鉢合わせるのもいやだし。」


愁吏「はい!
またあしたです!!」


そして私は愁吏たちがいる場所から離れた。


もちろんフードも被って。


そしてあれからカツアゲ5件、レイプ6件など約11件を見つけ助けて家に帰った。


あたりまえだけど帰ったとき陸はいなかった。


まぁ今倉庫のなかは黒蝶の話で一杯だと思うけど。


とりあえず寝ないとね?


そして私は夢の世界に入っていった。