一途な彼と不器用彼女①



はぁーお腹いいんだけど...。


でもこれで食べなかったらあとあとうるさいし...。


一口だよね...はぁ...。


パクッ...。


うんもう食べれない...。


ってかこの味飽きてきた...。


もっと飽きないようなやつ作ればよかった。


なんて思っていた私だけど疾風はすごく嬉しかったのか


疾風「よく食べたな!」


そういって笑顔でポンポンって頭を撫でた。


疾風の手は好きなんだよね...。


私の...お父さんに似た“手"だから...。


───


蒼依「あ~!パパおかえりぃ~!」


パ「お!蒼依いい子にしてたか?
パパが仕事に行っている間ママの言うことちゃんと聞いてたか~?」


蒼依「うん!ニコ
私ママの言うことちゃんと聞いてたよ!」


パ「よしよし!蒼依は偉いな~!」


───


そう言ってお父さんはいつも私の頭を撫でてくれた。


そのおかげで私はいつしか“いい子”を演じるようにした。