キミ色の夏



うそ……なに、それ……。



「剛くんが……柚希くんや瑞希くんの彼女さんを……?」

「まぁ、俺も兄貴も付き合って日が浅かったから まだよかったけど、ショック受けてボロボロになっちゃった奴も居たよ」

「そんな……」


「杉田は人のものが欲しくなる質(たち)みたい。
だけど奪ったあとは興味も薄れるっぽくて、ほとんど1ヶ月経たずに別れてたんじゃないかな」

「……1ヶ月……」

「女の子の方はフラれたあとにようやく杉田の本性に気付くけど、時すでに遅し。
杉田には冷たくあしらわれるし、前に付き合ってた奴のところに戻っても、上手く行くはずなんかないだろ?」



……冷たくあしらわれる、か……。

昇降口で見た時のあの冷たい視線が、きっとソレなんだと思う。

私も、他の子たちと同じようにされてたんだ……。



「普段は優しい優しい王子様だけど、本性は冷酷非情。
男子はみんな杉田から離れてたけど、不思議なことに女子は違ってた。 ……なんだろうね、恋は盲目?
『あの子が別れたのはあの子に問題があったから』『私なら杉田くんを満足させることが出来る』……って感じだったよ」

「……」

「フラれて気付いた子たちや男子が真実を話そうとしても、杉田の周りに居る子たちは『杉田くんは悪くない』って言うだけだった」