キミ色の夏



「……ごめんなさい」

「いや、約束があるなら仕方ないよ。
でも……もしかしてその約束の相手って、新しい彼氏?」

「……ううん、違うよ」



柚希くんは彼氏ではない。

ただの友達……ううん、それよりももっと仲良くしてる。


じゃあ柚希くんは、私の親友?

……ううん、それもなんか違う。



柚希くんは、

私の何……?






「トッコ? 大丈夫か?」



なんだろう。

頭がボーッとして、クラクラしてきた。


そういえば私、全然 水分補給してなかったかも……。

図書館の中は涼しかったから、何も飲んでなかったや。


これ、熱中症ってやつ?

こんなの初めてだ……。



「とにかくファミレス入ろう。 涼しいところ入って休もう」

「でも私、ここで待ってなきゃ……」

「ぶっ倒れたら洒落にならねーだろっ」



剛くんが私の手を掴んだけれど、

私はその手を払って後ろに下がった。



「……日陰に居るから、大丈夫」

「んなわけあるかっ」

「本当に、大丈夫だから……」



直射日光を浴びなければ大丈夫。

日陰なら少し涼しいから、大丈夫……。



「おいトッコ、いい加減にッ……──」



と、剛くんが何かを言いかけた時だった。