キミ色の夏



「……」



凄く近い距離で、柚希くんの顔を見つめる。と……、



「どした?」



……当たり前だけど、すぐに柚希くんと目が合った。



「な、なんでもない……」

「……ん」

「……」


「……」



サッと視線を外したあと、自分の手の辺りを見つめ続ける。


うぅ……どうしよう、私が無言になるのと一緒に、

柚希くんも無言になっちゃった……。






「……なぁ、柳井」

「んっ……な、なに?」



やっと話してくれたけど、私ってば緊張しすぎっ。

柚希くんの声にビクッとしちゃったよ……。



「足、もう平気?」

「あっ……うん、昨日湿布貼って寝たらだいぶよくなったよ。 さすがに、まだ走ったりジャンプしたりは出来ないけど」

「そっか。 痛いのに来てもらって悪いな」


「ううん、全然。 課題進めたかったから、呼んでもらってよかったよ」

「うん」



話しながら、ゆっくりと歩き出す柚希くん。


……本当に、凄く近いな……。

ほんの少し顔を上げれば、すぐに柚希くんの顔。


キスしちゃいそうなくらいに近い。

……って、私ってばまたキスのこと……。


うぅ……私って、キスのことばかり考えちゃう変態だったのだろうか……。