キミ色の夏



「柳井は可愛いぞ」

「愛夏は可愛いよ」



……と、二人の声が重なった。

お互いに顔を見合わせて、それから私たちのことも見る。

私と愛夏ちゃんも顔を見合わせてから、男の子二人へと視線を向ける。




「プッ……俺ら何やってんだ」

「ふふっ……確かに」



おかしそうに笑い出す柚希くんと、

口元に手をやってクスクスと笑う瑞希くん。


愛夏ちゃんもクスクスと笑って、私もつられて笑う。



「俺ら、馬鹿みたいだなぁ」

「『みたい』じゃなくて、兄貴は確実に馬鹿でしょ」

「うるせーな、お前だって人のこと言えないだろっ」



言い合いをしながらも笑う公原兄弟。

二人を見る愛夏ちゃんは本当に楽しそうに笑っていて、



「瑞希は馬鹿っていうか面白いよ。 ね、徳子ちゃん?」



と、私に同意を求めてきた。

私がそれにうんうん頷くと、瑞希くんは



「そんなことないけど?」



と、どこか不服そう。


けれど本気で怒ってるわけじゃなくて、

すぐに笑顔になってまたみんなと話し始めた。



柚希くんが馬鹿なことを言って、

瑞希くんがナイスなツッコミをして、

私と愛夏ちゃんが大笑い。


みんなとの何気ないやり取り、それが凄く楽しくて、凄く凄く幸せだった。