誰よりも大切なひとだから。




ガラガラと教室の扉が開いた。


思わず注目して見てみると、入ってきたのは残念ながら、数学の先生だった。


「おーこんだけか。少なー」


教卓に立った先生が苦笑した。


結局、長野くんは来なかった。


誰にも気づかれない程度に、肩を落とす。


それはおろか、来ているメンバーも、門田以外、話したことない人ばっかだし。


しかも女子一人やし。


……女子。そっか。理系女子、4人のうち、二人は彼氏持ちだ。


クリスマスデートか。
うん。なんか、悔しい。


あとの一人は、予備校漬けの冬休みなんだろう。