誰よりも大切なひとだから。




はぁ……とため息がこぼれた。


嫌になる。
家に帰れば、きっと母は私を慰めようとするし、父は私に期待しなくなる。


会うたびに嫌味を行ってくる祖父母のことを考えても憂うつだ。


『そろそろ、成績も落ちたやろ?お前土日も遊びに行ってばっかりやもんなぁ』


成績は確かに落ちた。
だけど、遊びに行った覚えなんてない。


講習や部活動が重なって、登校しているだけだ。


きっと、隣の家に住む祖父母の目には遊びに行っているにしか見えないのだろう。


いや、そもそも、祖父母にとったら、部活動も遊びか。


……ああ。帰りたくない。


トップ争いは、三勝二敗。
次、負けたら追いつかれる。


先生や他の生徒たちは、この勝負を面白がって見ているし、周囲から多少の妬みを買っていたりする。


私がトップになったときには、先生たちが答えを教えたから、という何の根拠もない噂が流れたことさえあった。


東先生が全力でもみ消してくれたけど。