愛しい華



組についた俺は急いで親父の部屋に行った。











実の息子って事もあって屋敷の中にはすんなり入ることができた。





親父の部屋の前に来た俺は部屋の中から話し声が聞こえたのに気づいてじばらく止まっていた。










だが、その話の内容を聞いたとたんいても立ってもいられなくなった。









バンッ!!!!

ものすごい勢いで障子を開けた先には、












親父のそばに寄り添ってイチャついている母さんと親父の姿があった。









別に親父と母さんがイチャついているのなんて見慣れている。










今頃とやかく言うつもりも全くない。









だけど、“あんな話”をこんなに引っ付きながらしてたと思うと










今までの俺の母さんにして来た事とか
俺が親父のためにやってきた事とかが










全て全て無駄に思えてきてしまったんだ。









「り、りゅう、、や?」



「んでお前がいんだよ。もしやさっきの話聞いてたか?」











「なんでじゃぇよ。あぁ聞いてた。どういう事だよ。俺にわかるように説明しろ。」









俺は今までにないくらい冷たい目で二人を見てたんだと思う。









じゃなきゃあの二人は俺に説明なんかしないし相手にもしない。









「説明するも何も話してた通りだよ。俺が言うより母親の方が説得力あんじゃねぇの?」










「り、りゅ、、や、、ご、ごめんなさい。
ごめんなさいごめんなさい!!!!!」










「謝られたってわかんねぇよ。分かるように言えっつってんだろ。」











「ごめんなさい。琉也ごめんなさい。貴方のこともちろん愛してるわ。でも、でも、









この人以上に大切な人なんていないのよ

ごめんなさい。謝って済むなんて思ってな いわ。だから、だからこそ、、、、










貴方と親子の縁を切ろうと思うの。」








俺はその瞬間


あぁ、親父と母さんにとって俺はただたんに愛しあってできた“おまけ”みたいなものなんだ。





結局あの二人は自分達のことしか考えていない。俺がどうなろうと関係なく愛し合って生きていくんだな。





そして俺は今日親子の縁を切ってこの先の人生をひとりで生きていくんだ。






と自覚した。




「そうかよ。勝手にしろ。」




そう言って組を出た。