愛しい華

なんで二人きりなんだろ。









他の人たちがいちゃダメなのかな。









今だけは恭ちゃんの考えが読めない。



いつもなら分かり易いのに。









「で?なんでアイツを泣かせた。」









「…」









「なんか言ったらどうだ。それとも俺には言えねぇのか。」









「アイツが時々美菜実さんに見える時があるんです。」








「まぁ母と娘だしな。似てるだろ。似てるどころかそっくりだな。」









「桜蝶のアルバムを整理してたら美菜実さんとアイツにそっくりな女の子が寝ている写真がありました。」









ママと私が寝てる写真!?いつの間にそんなもの撮ってたの!?










「それで気になって色々調べました。アイツの情報にはロックがかかってました。でもそこまで厳重じゃない。恭平さん。あなたが軽くしたんですよね?俺らにアイツの事を知らせるために。」









どういう事?恭ちゃんが私の情報のロックを軽くしたの?









「…そうだな。アイツにはもうそろそろ他人を信じる事を思いだしてもらわねぇといけねぇんだ。」










「4代目直々に頼られる時がくるとは思ってませんでしたね」









櫻井琉也が笑ってる。アイツの笑顔なんて初めて見た。ドクッドクッ何この胸の鼓動。

変なの。









「よしっ!じやあ菜々美!!ひと仕事だ!!」









ちょっと!!私がここに隠れている事は内緒でしょ!!!!!









「ほぅらぁ~!!菜々美~出ておいでェ!」









「なんで言っちゃうのよ」









「あれ?菜々美。いつもとキャラちがくない?オレの前ではちょう可愛いのに」









「恭ちゃん。いい加減にして。」









「菜々美…それはこっちのセリフだよ。」








久しぶりに恭ちゃんの低い声を聞いた。









「言ったろ?お前は他人を信じることを恐るような立場じゃない。もっと信じて心を開け。菜生紀さんだって美菜実さんだってそれを望んでる。いつまでも雷也さんに囚われるな。もう二度と同じことは繰り返さない。次あっても今回は俺や琉也、桜蝶がいる。お前には頼れるやつがいっぱいいるんだぞ。」