なんなのアイツ。





「うわっ!びっくりしたなー入ってくる時くらいノックしろよー!」







「あぁごめん。変なのに絡まれたから急いで入っちゃった。」







「は?変なのってなんだよ。」








「ん?なんか櫻井さんとか言ってた。」








「あぁ琉也か。あいつは現桜蝶の総長だ。」








「は?あいつが?あんな奴が?」








「あんな無愛想でもいい奴なんだよ。何より素質がある。」








「どーだかな。私にはそんな風に見えないけど。」








「菜々美。無理に仲良くする必要はない。だけどさ、もうちょっとだけ人と向き合ってみろよ。」








「私にはもう大切な人なんていらないの。そんな無駄な感情もいらない。恭ちゃんが一番わかってるでしょ。」








「そうだな。そうだったな…だがあいつらはいい奴だ。それだけは覚えとけ。さて!お前のクラスは1Aだ!楽しんでこい!あと、サボるときは俺に連絡入れるように!」








「うん。わかった。」








私は教室にむかった。








恭ちゃんとの出会いを思い出しながら。