「やっと、人のいる場所に着いた………」 体力はあれど、進めど進めど風景が変わらなければため息も吐きたくなる。 「でも、まだ一番外れの町なんですよね、鬼宿」 「あぁ、そうだな」 「1つ聞きたいんだけど。そもそも何故、鬼宿はあんな辺境にいたの?」 通りすがりと言えど何もないあんなところに。 「あ、あぁ。俺も首都へ行こうかと思ってたんだ。 その途中で悪党どもを退治する依頼を受けてな」