「行ってきます、白銀―シロガネさん」


私は出掛け際に彼へ声をかける。

案の定、手前の部屋から出てきたのは

無造作に且つ美しく括り上げられた白髪に

神秘的な水色の瞳を持つ青年だった。


「あぁ、くれぐれも危険な真似はするな。お前h……」


「分かってますよ、お前は私のものだ。でしょう?」


口癖のように彼が言う言葉を言い返す。


「なら、いい」


「はい、助けて頂いてその上住まわせて貰ってるんですから恩を返すまで死ねませんよ」


「お前は一度死んでいるだろう」


彼は真顔で言う。