始めてだったのに。 みんなの言う、痛みがなかった、 あったのは、女の喜び。 「俺からは逃げられないんっすよ。先輩は。」 ギュッと腕に包まれる。 いつもだったら、鳥肌のたつこいつの声。 なんでか今はドキドキしてしまう。 「やめて。」 怖かった。ハマりそうな自分を一番おそれた。 「やーめない。 だって。俺と先輩。相性良かったでしょ?」 相性。 私にはそんなことを考えてる余裕がなかった。