あたしは蓮の負担ではないのかな。
蓮の重荷にはなっていないのかな。
あたしには何もない。
何ももってない。
こんな私が蓮のそばにいてもいいのかな。
わがままだし、蓮のために何もしてあげれない。


「蓮…会いたいよ。」



そうつぶやいたとしても蓮が来てくれるわけない。
学校に着いた私は例のお弁当を届けるために蓮のクラスへ行った。
見渡しても教室内に蓮の姿はない。


「あれ?美波ちゃん。
どうしたの?
こっちのクラスに来るなんて珍しくない?」

「大貴君。
蓮、どこにいる?」


「蓮なら先生に呼び出されて職員室。
たぶん、そんな時間かかんないと思うけどなんかあった?」


「これ、渡しておいてもらえないかな?
蓮のお母さんに預かったんだ。」


「お弁当?
蓮のやつ、こんなの忘れたのかよ、だっせー。
いいけど、これ。
美波ちゃんが直接渡さなくていいわけ?」