蓮の様子がおかしくなったのはあの日だった。
現状に満足していない。
その蓮の気持ちを聞いたが、しっかりと理解したのかと聞かれると、うまく答えられない。


「あたしって何もしてあげれないのかな。」



蓮はいつも私の数歩前を歩いている。
だからこそ、時々こうして悩み始めることもある。
そのたびに私はいつも何も言ってあげれない。