私はもうほかの女の子と同じなんだ。
テレビの中にいる蓮を見つめてキャーキャー言っているだけ。
蓮のそばにいることもできなければ、蓮を支えてあげることもできないの。



蓮、大好きだったんだよ。
一緒に歩みたかったんだよ。
一人で行っちゃうなんてずるいよ。
話したいことはたくさんある。
言いたいことはたくさんある。
聞きたいことはたくさんある。
だけど、どれも口に出す前に消えてしまう。
蓮を目の前にするといろいろな言葉を飲み込んでしまう。
いつしか、あたしたちの間には遠慮というものが生まれていた。
素直に自分の気持ちを伝えることが怖くて。
伝えてしまったら何かが変わってしまいそうで。



「もう…」



忘れよう。
戻れない日々を。
楽しかった日々を。
もう頑張れないから。