不覚にも私は泣いてしまった。
そんな私を見た奏楽くんはただ隣にいてくれた。
戸惑うわけでも慰めるわけでもない。
ただ隣に…。
それだけだったけど、気持ちがとても楽になって。



「奏楽くん。
今日はありがとう。」

「ううん。
もし何かあったらいつでも相談にのるよ。」

「うん。
ねぇ、奏楽くん。」

「ん?」

「蓮のこと、任せていいかな。」



そういうと奏楽くんは天使のような笑みを見せた。


「もちろんだよ。」



奏楽くんはそういうと下を見てつづけた。
本当に蓮は素敵な人と出会ったな。
蓮が選んだ人が認めたひとが奏楽くんでよかった。


「僕にとって蓮はもう生活の一部なんだよね。
蓮に直接言うなんてできないけど。
だからさ、美波ちゃんがいない時は僕が全力で支える。
だから、美波ちゃんは安心して。」