美波を一人になんてしておかない。
俺は決めたんだ。
美波をちゃんと最後まで守りきるって。
今決めたとかではない。
昔からそう思ってた。



昔からずっと一緒だった。
何気なく過ごす日々の中には思い出の中には。
いつだって美波がいた。
それは必ずしもいい思い出ばかりではない。
喧嘩だってたくさんしたし、すれ違うこともたくさんあった。
本当はもう戻れないんじゃないかって。
不安になることだってあった。



だけど、本当に思い合っているのなら。
戻れないわけはないって教えてくれたのは美波、君だった。
そして美波を手放してまた捕まえて。
繰り返す瞬間に感じたのは、美波をずっと守ろう。
一人にしないっということ。
この約束を守るために俺は一度美波の前から姿を消す。
美波を手放すと決めたんだ。





だから、少しの間。




『サヨナラ　ミナミ』