「美波。
あのさ。
その…」

「わかってる。
仕方ないことだよ。
蓮がこの世界に入るときからね。
あたし、実は感じてたんだ。
いつかこういう時が来るんじゃないかなって。
だってさ、しょせん芸能人とあたしなんて一般人だよ。
そんな二人が恋愛するなんて障害が多すぎるんだよ。」


「美波。
そういうことじゃ…」


「だから気にしないで。
蓮が出したこの答え、あたしはそれでよかったと思う。
真衣ちゃんはあんな風に言ってたけど、あたしだって実はそれを望んでたんだからさ。
だから全然気にしないで?
お互い自分の信じる道を別々だけど歩けたらそれでいいじゃん。
ね?」




美波、一人でそんなこと考えてたってことか?
そんな先のことまで。
そしてそこまで決心してくれてた?



俺が気づいていないと思ってる?
見えてんだよ。
その目に見える涙はなに?
そんなに決めたことだって。
望んでることだって言われたって、そんな姿見てたら…