「私だって朔が他の子相手するのいい気はしないよ?

でもつらいと感じたことはないの。
…何でかわかる?」



朔は少し考えたみたいだけど、首を横に振った。


…この石頭は考えたってわからないだろう。

私は朔を見上げて答えた。





「朔は絶対私にしかオチないって信じてるからだよ!

この石頭!そろそろハゲるよ!」




そう言い残して、私は朔の腕をすり抜けた。






……教室に残った朔は…、









「その通りだっつの…!!ハゲねぇけど!







……中々敵わないなぁ、美丘には。」






そう言って、頭を掻いていたことを私は知らない。