「…てか、ほんと似てるよな。」



ふとドラマを見ながら呟く朔。
一体何が似ているというのか。



すると朔が携帯を私の真横に持ってくる。



「…なに?」



「似てるなー…って。」



朔から携帯を取り上げ、画面を見ると、そこには昨日のジャージ姿の女とは似ても似つかない姉が。




「鈍感だから気づいてないだろうけど、美丘って入学したときから、『篠原 美波(しのはら みなみ)』にすげー似てるって噂だったんだぞ。」



『鈍感だから』は余計だわ。

その話は私もよく聞いていた。…自分で言うのもなんだけど、入学してから何日も見物人が絶えなかったよ。



でもそれが落ち着き出した原因は目の前のイケメンにある。

やはり女子が食いつくのはいつの時代も『イケメン』である。



未だに朔には見物人が絶えない。
…というかもうファンである。