…いつの間にか母まで混じってやがる。

…恐るべし遺伝子!男のタイプまで同じときたか。
そしてその黄色い声もよく似ている。


ったく、世の中顔じゃねーんだぞ!
性格だ、性格!!





…って超イケメン様と付き合ってる時点で説得力なしか。




「ただいま〜…って、また恋愛ドラマか。父としては愛娘が他の男といちゃいちゃしてる姿を見るのはあまり…『あらお父さんおかえりなさい〜。ごはん机の上だからね〜。』…おう。」





………かわいそうだな我が父よ。



ドラマに夢中な母をテレビの前から動かすのは至難の技。父もそれは認識済みで、しぶしぶ机で1人、「いただきます」をした。






それにしても『顎クイ』か。


壁ドンの次に持ってこいの恋愛定番ネタとみる。






「ふーーーーん」




にやりと口下が右肩上がりなのを見て、父は煮物を口に運びながら不審そうに私をみる。







顎クイ、試してみよう。