ねぇ、好きだよ



「はぁはぁ……」


とにかく走って、家の近くの公園の

ベンチに座る。


なんだよ、あいつ……

好きな奴いるのかよ……


そりゃあ、男として見られねぇわけだ……


あいつにとって、男のして見る奴なんて

あいつの好きな奴、ただ一人だ。



ただ、それが……

俺じゃないだけ。


「くそっ……」


金子のことが、こんなに好きなのに……


あいつは、ほかの誰かを思って泣く。