｢私、昨日思ったんだ……
仕方なくても、急にキスされて
ムカついた。
簡単に人のファーストキス
奪いやがってって……
でも、それと同じぐらいドキドキした。
ムカついたのに……嫌じゃなかった……｣
気付いたら頬に涙が流れてた。
｢恵理……｣
和美が心配そうに見る。
｢っ……無理だよ！これ以上は！
どうしようもないくらい好きなんだっ……
両想いになりたいって
思っちゃってるっ……
もうこれ以上、自分の気持ちに嘘なんか
つけねぇよっ……
あいつを好きな分、辛いんだっ……｣
和美が、泣いてる私を抱きしめる。
肩が濡れていく。
和美も泣いてるってことが、すぐわかる。
｢なかった事になんて……できないっ……｣
和美に抱きしめられながらそう呟いた。
