ねぇ、好きだよ



気付いてるんだね、和美は。


私の気持ちに変化があったことが。


でも、それを口にしてしまったら

何かが溢れるような気がする。

だから……


「何のこと?」


私は、こうやってとぼける。


でも、親友だからなんだよな……


それにすら気付いて

「何でとぼけるの?

素直になりなよ!

素直になんなきゃ辛いだけじゃん!」


「っ……」


わかってる、わかってるよそんなの……

「私の前では我慢しないで……

恵理が人前で泣くのが嫌なのなんて

知ってる!

でも、私の前では我慢しないで……」


「和美……」


「私たち、親友でしょ?」

そう言いながら涙を流す和美。