あまのじゃくなきみは。



入学して、一週間が経った。

私は見事にクラスの美少女ポジションにおさまる事が出来た。


―予想通りなんだけどね。


そんなことを昼休みにぼんやり考えてると、少しハスキーがかった声が近づいてきた。

「"だってルカより可愛い子なんて居ないし。"って顔してるよ?」

「だれッ…!……ってなんだ、ユウカかぁ。びっくりさせないでよ。てかそんな事考えてないし。」

さぁ、どうかな〜?なんて言いながらひらひら手を振るのは、私の唯一の親友である三城夕夏。

「大体ユウカもかなり美人だと思うけど?」

「ぅおおぉ、“裏”ルカが人を褒めるなんてめずらしー。まぁお世辞言っても何もないからね?」

そう言いつつもユウカはにへらーって笑ってブレザーポケットからいちごミルクキャンディをくれた。あるじゃん。

「ありがとー」

貰ったいちごミルクキャンディーを机に置いて、他愛も無い話をユウカとしてるとクラスメイトの中橋くんから声を掛けられた。