三秒間




私たちが講堂に入ると、すぐに入学式が始まった。


校長先生の長い話が続き、私は眠気と闘っていると、

「新入生代表、奥田和真」

和真が呼ばれた。


「はい」


和真はそう返事をして、前にあるステージを登る。


途端に、講堂の中がざわざわと騒がしくなるのが分かった。