私たちが講堂に入ると、すぐに入学式が始まった。 校長先生の長い話が続き、私は眠気と闘っていると、 「新入生代表、奥田和真」 和真が呼ばれた。 「はい」 和真はそう返事をして、前にあるステージを登る。 途端に、講堂の中がざわざわと騒がしくなるのが分かった。