三秒間




今、時刻は7時45分。


この春から通うことになった私立西高校は、歩いて15分くらいのところにある。

朝礼は8時10分からだから、急いで歩けば、余裕を持って学校に着けるだろう。


私が少し急ぎ足で歩いていると、後ろから誰かに肩を叩かれたのが分かった。


「おはよう、朱里」


振り返ると、そこには、幼なじみの和真が立っていた。


小学校、中学校と同じ学校に通っていた和真は、高校も私と同じ西高校に進学した。


今日初めて袖を通したはずの制服なのに、和真はとっても様になっている。