氷の唇、熱い狩人





―――と、これが今回わたしが阿呆なことをした全貌である。


だからね、これはある意味で不可抗力なことだったんだよ。


仕方のない、避けられない運命だったんだよ。



………と言えたらどれだけいいだろう。


言えない。言えるワケがない。


そんなことで彼が許してくれる、または見逃してくれるなんて露ほども思えない。


その鋭い瞳はさぁ早く言えとばかりにわたしを見つめてくる。


何を言っても怒られる。


目がそれを物語っているよ。



「と、とりあえず、すみませんでした……」


「君は俺に謝るようなことをしたのか」


「や、人の私物漁った時点で謝るべきかと」



まぁ厳密に言うとまだ漁ってはいないんだけど、しようとは思っていたワケで。


うん。謝るべきでしょ。



「あーでもですね、何かあなた様のものを盗もうとか思っていたワケではなくてですね。

むしろ受け取ってほしいものがありまして、私物の中に混入させちゃえー……みたいな?」